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6歳未満女児脳死判定:両親の談話全文 [募金・海外臓器移植]

久しぶりに臓器移植の記事を書いてみます。
詳しいことは存じませんが、今回のニュース報道などを見聞きする限り、他の臓器移植を待っている家族の皆さんに、見習ってもらいたいご両親とその対応だと思います。

最初から国内での移植を諦め、現在では事実上アメリカのみになっている海外移植に向け、自己負担金なしで多額の寄付金を集め、アメリカで移植まっている子どもたちの順番に横入りする。
そして、運良く移植が成功した後は、寄付金を頂いた方への余剰金や、術後の子どもたちの様子の報告、今後の移植医療に対しての活動などほぼ何もしていないじゃないですか?
まるで我が子さえ助かればいいみたいな態度。
経済的に負担もなく、さらには焼け太り(※家を建てたりする人もいるとか)している人までいたりとかで、海外移植の絶対数が少なくなってきているとはいえ、何度も何度も同じことの繰り返し。

心臓がなけりゃ人は生きていけない。
運悪く脳が死んでしまって、心臓だけ動いている人、一人の命(心臓)が次の命にバトンタッチしているだけで、運良く移植が成功しても、助けられる命が増えるわけではない。

心臓が悪いお子さんがいらっしゃるご家族の方には申し訳ないけど、自腹で1億の金がないんだったら海外移植の道は諦めろ。
その寄付で集めるお金があれば、移植医療でなく、人工心臓やiPS細胞、バチスタ手術など他の生命に頼らない医療の進歩に使ったほうが未来のためになる。

談話全文
赤字がカットされたいた部分です。

「私たちの子は原因不明の拡張型心筋症になるまで、大きな病気をすることもなく、元気に成長してきました。

昨年4月には幼稚園に入園し、初めての運動会の練習を一生懸命しておりました。運動会前日、風邪のような症状から病院を受診し、特発性拡張型心筋症であることが分かりました。

12月に容体が悪化し、補助人工心臓をつけて移植を待機することしか命をつなぐ方法がなくなりました。

国内では、子供用の補助人工心臓が使用できなく、やむなく一時的な簡易の機械を使用するという選択肢しかありませんでした。

待機している間も小さい体で度々の脳出血や数回の開胸手術に耐えておりました。

さらに何度も血栓が補助人工心臓内にでき、そのたびに管の取り替えも行っており、本当に生きた心地がしない日々でした。

国内待機の限界を感じ、先生にお願いし海外での移植手術を目指し動き出しました。

受け入れ先も決まり、渡米への準備をしているさなかの1月の上旬に最も心配していた血栓が娘の脳に飛び重篤な脳梗塞を起こしました。

それでも諦めずに回復を祈っておりましたが、2日後に娘は脳死状態になりました。

命をつなぐはずの補助人工心臓が娘の命を奪う結果となってしまいました。

娘には補助人工心臓のことを『あなたのことを守ってくれている大事なものだよ』といつも伝えていただけに、本当に無念でやるせない気持ちです。

娘がほぼ脳死状態にあると分かった時に私たちは、心臓移植待機中のことを思い出しました。国内では臓器提供が少ない現状を強く感じておりましたので迷わず娘の臓器を、移植待機されているお子様やそのご家族様のために提供したいと申し出ました。私たちは娘が発病してからの3か月間、暗闇の中にいました。同じようなお気持ちの方に少しでも光がともせられたらと思っております。
今回の娘の死によりお伝えしたいことがあります。 それは小さい子に、リスクの高い一時的な簡易の機械しかつけられないという今の日本の現状です。子供用の補助人工心臓は海外では何年も前から使われているのですが、日本では使用の許可が下りておりません。 他のお子様とご家族に同じことが起こらないためにも一刻も早く改善して頂きたいと心から願っております。 それが、娘が命をかけて私たちに伝えたかったメッセージではないかと思っております。

現在の日本の移植医療の現状を皆様にご関心を頂き、命のリレーが当たり前のように日本で行われるような環境に進んでいくことを望みます」。

http://mainichi.jp/select/news/20150114k0000m040069000c.html
◇脳死判定された女児の両親の談話全文(日本臓器移植ネットワーク)

私たちの子は原因不明の拡張型心筋症になるまで、大きな病気をすることもなく、元気に成長してきました。

昨年4月には幼稚園に入園し、初めての運動会の練習を一生懸命しておりました。運動会前日、風邪のような症状から病院を受診し、特発性拡張型心筋症であることが分かりました。

12月に容体が悪化し、補助人工心臓をつけて移植を待機することしか命をつなぐ方法がなくなりました。

待機している間も小さい体で度々の脳出血や数回の開胸手術に耐えておりました。

さらに何度も血栓が補助人工心臓内にでき、そのたびに管の取り換えも行っており、本当に生きた心地がしない日々でした。

国内待機の限界を感じ、先生にお願いし海外での移植手術を目指し動き出しました。

受け入れ先も決まり、渡米への準備をしているさなかの1月の上旬に最も心配していた血栓が娘の脳に飛び重篤な脳梗塞(こうそく)を起こしました。

それでも諦めずに回復を祈っておりましたが、2日後に娘は脳死状態になりました。

娘には補助人工心臓のことを「あなたのことを守ってくれている大事なものだよ」といつも伝えていただけに、本当に無念でやるせない気持ちです。

娘がほぼ脳死状態にあると分かった時に私たちは、心臓移植待機中のことを思い出しました。国内では臓器提供が少ない現状を強く感じておりましたので迷わず娘の臓器を、移植待機されているお子様やそのご家族様のために提供したいと申し出ました。私たちは娘が発病してからの3カ月間、暗闇の中にいました。同じようなお気持ちの方に少しでも光がともせられたらと思っております。

現在の日本の移植医療の現状を皆様にご関心を頂き、命のリレーが一般的な治療方法として日本でも行われるような環境に進んでいくことを望みます。


http://www.sanyonews.jp/article/120189/1/
日本臓器移植ネットワークによると、大阪大病院(大阪府吹田市)で脳死と判定された6歳未満の女児から14日午前、肺と肝臓、腎臓が摘出された。

 肺は岡山大病院で特発性間質性肺炎の10歳未満の女児、肝臓は岡山大病院で肝移植後グラフト機能不全の50代女性、腎臓の片方は大阪医大病院で慢性糸球体腎炎の40代女性に移植される。もう片方の腎臓は当初、30代男性への移植が予定されていたが、兵庫医大病院で慢性腎不全の60代女性に移植されることになった。

 脳死と判定された女児は重い心臓病で補助人工心臓を装着。移植待機患者として登録するとともに、海外での移植に向け渡航準備中だったが、かなわなかった。大阪大病院は14日午後、女児の病状などを説明する記者会見を開く。

 両親が移植ネットを通じて13日に公表したコメントによると、昨年4月に幼稚園に入った後、心臓の筋肉が薄くなってポンプ機能が衰える拡張型心筋症と判明、補助人工心臓を装着した。移植のため渡米の準備をしているさなかの今月上旬に、心臓でできた血栓が脳の血管を詰まらせる心原性脳梗塞を起こし、13日に臓器移植法に基づく脳死と判定された。

(2015年01月14日 11時04分 更新)


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